WORRY SMASH!学べるコラム › 太陽光発電は元が取れる

太陽光発電は、元が取れる?

最終更新:2026年9月

屋根にソーラーパネルを載せた家と太陽、電気代がお得になるイメージ

電気代が上がるなか、「太陽光をつければ得なのでは?」と気になる人が増えています。でも導入費用は百万円単位。「本当に元が取れるの?」が最大の不安です。結論から言うと、ポイントは“売電で稼ぐ”ではなく“自家消費で電気を買わずに済ます”に変わっています。この記事で、費用の相場・回収年数・蓄電池の要否・見積もりの見方までまとめて整理します。

いま重要なのは「売電」より「自家消費」

数年前まで太陽光は「発電した電気を高く売る(売電)」が主役でした。ですが今は状況が逆転しています。

  • 電気を買う単価=いまはおおむね27〜31円/kWh
  • 電気を売る単価(FIT)2025年度は15円/kWh。しかも10年間のFIT期間が終わると(卒FIT)8円前後まで下がります。

つまり、1kWhの電気は「売る」より「自分で使う」ほうが得(買わずに済む30円 > 売る15円)。だから採算は、発電した電気をどれだけ自分で使えるか=自家消費率で大きく変わります。昼に在宅して電気を使う家ほど有利、日中ほとんど留守の家は余った電気を安く売ることになり、旨みが減ります。

※2025年10月からは、初期投資を早く回収させる新しい買取のしくみ(最初の数年だけ高く、その後を安く)も始まりました。年度・制度で単価は変わるため、本記事は「考え方」を中心に整理しています。

費用の相場(中央値)を知る

まず“ふつうはいくら”を押さえると、見積もりが高いか安いか判断できます(2025〜2026年の目安)。

設備相場の目安
太陽光(本体+工事)26〜29万円/kW(例:5kWで約130〜145万円)
蓄電池(本体+工事)15〜20万円/kWh(例:7kWhで約110〜140万円)
発電量の目安1kWあたり 年 約1,000〜1,100kWh(向き・地域で±1〜2割)

次の条件は割高になる要因です。見積もりが相場より高くても、これらが理由なら妥当なこともあります。

  • 陸屋根(平らな屋根)=パネルを傾ける架台が必要。
  • 離島・遠隔地=機材の運搬費が上乗せ。
  • 輸入・高効率パネル=国産の普及品より高め。

「うちの屋根なら何kWくらいが“ちょうどいい”の? 蓄電池はいる?」——まだ計画前なら、電気代と暮らし方を選ぶだけの診断から始めるのが近道です。

太陽光スペックちょうど診断 完全無料・選ぶだけ うちは何kW?蓄電池はいる?を診断 毎月の電気代と暮らし方を選ぶだけで、あなたの家に“ちょうどいい”容量と蓄電池の要否を診断。 太陽光スペックちょうど診断をする →

何年で元が取れる?(回収の考え方)

採算のものさしはシンプルです。

各年のメリット = 節電額(自家消費した電気 × 電気料金)+ 売電額(余った電気 × 売電単価)。これを積み上げ、導入費用(=総コスト)を上回った年が「ペイ(回収)した年」です。

目安は10〜15年ですが、電気代が高い家・日射の多い地域・自家消費率が高い家ほど早く回収できます。パネルは20年以上使え、パワコン(電気を変換する機器)は15年前後で交換(20〜30万円)を見込むのが現実的です。
実際の年数は条件しだいで大きく変わるので、自分の数字で試算してみるのが一番です。

太陽光ペイする!?計算機 完全無料・すぐ結果 あなたの計画は何年でペイする? 容量・地域・電気代から、導入費用・節電・売電・回収年数を試算。太陽光のみと+蓄電池も比較できます。 太陽光ペイする!?計算機で試算する →

蓄電池は入れたほうが得?

蓄電池は、昼に余った電気を貯めて夜に使うことで自家消費を増やせます。前述のとおり「売る(8〜15円)」より「自分で使う(約30円)」ほうが得なので、その差額ぶんが蓄電池のメリットです。ただし本体が高く(15〜20万円/kWh)、補助金なしだと回収に15年以上かかることもあります。

採算だけで判断するなら、次のような家庭ほど蓄電池が活きます。

  • 夜も電気をよく使う(貯めた電気を無駄なく使い切れる)。
  • 昼に余剰が多い(大きめの太陽光で、売るとしても安い)。
  • 卒FIT後(売電が8円前後になり、自家消費の価値がさらに上がる)。

逆に、電気をあまり使わない家庭は「貯めても使い切れず結局売る」ことになり、買わないほうが得になりがちです。加えて停電時に使える安心という、お金に換算しにくい価値もあります。補助金(国・自治体)で実質負担を下げられる場合もあるので、あわせて確認しましょう。

10年後に注意:卒FIT(売電単価の下落)

住宅用のFIT(固定価格買取)は10年間。この期間が終わると(卒FIT)、大手電力への売電は7〜9円/kWh程度まで下がります(新電力に切り替えれば11円前後のことも)。
だからこそ「10年後は売電がほぼ旨みなし」を前提に、自家消費を増やす設計が大切です。卒FITのタイミングで蓄電池を検討する人が多いのも、この理由からです。

訪問販売と相場——ぼったくられないために

太陽光でいちばん多い後悔は「思ったより発電しない」と「相場より高く契約してしまった」です。とくに訪問販売では「今だけ大幅値引き」「モニター価格」といったトークで、市場価格より高い契約になりやすい面があります。対策は2つです。

  • 相場を知る(この記事の中央値と比べる)。
  • 複数社で相見積もりを取る——同じ条件で数社を比べれば、価格の妥当性がはっきりします。

すでに見積もりを持っているなら、その総額を入れて「何年でペイするか」「蓄電池は入れるべきか」を実額でチェックできます。相見積もりとあわせて、契約前の最終確認にどうぞ。

太陽光見積もり適正診断 完全無料・総額を入れるだけ その見積もり、何年でペイする?妥当? もらった総額を入れるだけで、回収年数と蓄電池の要否を実額でチェック。相見積もりの判断材料に。 太陽光見積もり適正診断をする →

まとめ

  • いまは「売電」より「自家消費」が得。採算は自家消費率で大きく変わる。
  • 費用の相場は太陽光26〜29万円/kW・蓄電池15〜20万円/kWh。回収の目安は10〜15年
  • 蓄電池は夜も電気を使う家・卒FIT後・停電対策で価値が出る。採算だけなら慎重に。
  • 相見積もりで相場をチェック。見積もりがあれば実額でペイ年数を確認。

ニュースやセールストークで動く前に、自分の数字を出してみるのがいちばんの不安解消です。

出典

※本記事は一般的な考え方の解説で、特定の商品・業者・行動を勧めるものではありません。費用・発電量・補助金・売電単価は業者・地域・年度・制度改正で大きく変わります。重要な判断は必ず複数社の見積もりと専門家への相談のうえで行ってください。詳しくは 免責事項 をご確認ください。